無窮天穏 縁起 えんぎ 生酛 純米吟醸 720ml
販売価格: 2,000円(税別)
(税込: 2,200円)
自然法則を利用して造られ様々な事象のつながりを感じるお酒「縁起」
3年目の縁起。縁起のコンセプトはその名前の通り、異なる酒がブレンドによって1つになることで生じる多角的で複雑な味わいを狙って製造しています。
なぜそのような酒を造るのかというと、この世界や自然が様々な物事や事象が繋がりあって1つであることを維持しているからです。東洋ではそのことを縁起と呼んでいますね。
世界や自然、そして私たち人間自身が縁起的存在の1つであるならば、自然法則を利用して造られ、人が飲む酒も縁起的でなければ不自然です。そもそも酒は米(土)、水、空、微生物、細菌、人間、歴史が縁起してできたものなので、これを飲めばほぼすべての環境のつながりを網羅することが出来るもので、酒を飲めば風土や歴史を飲んだと言えるものでした。
ひと口飲めばその中に自分がいて、他者がいて、空や水や土があり、生物や鉱物、微生物や細菌、そして先祖や神といった歴史がある。隣で飲んでいる人も同じように感じているから仲間になれる。明るい未来が見えてくる。それが日本酒であり御神酒である。それは自然生命のイトナミを感じる酒だ。それが自分の造りたい酒なのだろう。
シンプルに言うならば、「私はあなたで、あなたは私である」と伝えられるお酒を造ろうということで進んできました。それを実現するには、私でもあり、あなたでもある酒にしなければなりません。それは冷酒であり、燗酒であり、新酒であり、熟成酒であり、日本酒であり、またそのどれでもなく全てであるという分類できない酒が理想といえます。
そんな想いをもって、なるべく多くの要素を取り込み、酒という1つの液体にまとめる縁起的醸造法を研究してきました。昨年の案内で縁起が普通の無窮天穏や酒になったら良いといった通り、1つの液体の中に全てが既に在ることを目指しているお酒です。
現代の日本酒は時代背景の影響を大きく受けて、既にある繋がりを思い出す酒から嗜好的な酒へと変化しました。それはそれで良しとして、私は繋がりを思い出す酒、縁起関係が構築できる酒の探求を続け、いつか本来の意味での嗜好的な楽しい酒と縁起して、新しい日本の酒ができればいいなと思います。
6BY縁起の具体的なことに関しては生酛佐香錦60(昔の齋香)と生酛改良雄町60(天雲)のブレンドです。佐香錦に関しては綺麗に澄んで力強い味わい。改良雄町に関してはサケルや土雲のように乳酸菌の影響を感じる酒になりました(酸度3.8くらい)。
結果的にサケとサケルの縁起のようなイメージのブレンドになりました。裏ラベルに智慧と野生のブレンドと書きましたが、智慧(サケ)と野生(サケル)の縁起ということで複雑で面白い酒になりました。酸度は佐香錦1.8+改良雄町3.8で佐香錦の比率が75%ほどありますので酸度合計は2.8くらいで無窮天穏の範囲で飲める酒です。
理性と野生の融合というテーマはいろいろな分野で語られることですね。この世界を知るためには自然科学という世界を細分化する知恵と、自然生命という世界全体のつながりを知る知恵が必要で、その2つ知恵の縁起によって世界全体が現れてくるのでどちらもとても大事なことです。
技術だけが強くても酒は美味しくならず、思想だけでも酒は美味しくならない。どちらも満たし、なおかつその間に繋がりのある酒が増えるとよいですね。1つのものが存在している限り、それは何かと何かが縁起した姿であり、また何かと縁起する姿でもあります。酒はその最たる現実であり、他者にその縁起関係が飲むだけで伝わるような酒ができれば良いなと思います。この案内はプロ向けの案内なので難しい話もあったかもしれません。これをもっとシンプルに簡単に伝わる方法も模索していきたいです。よろしくお願いいたします。
無窮天穏のエステリーでかぐわしい香り
とてもやわらかく温かい口当たり、甘くないが滑らかさがあり緻密、米麹の旨味と吟味が柔らかに伸びる、びわのような地味な果物の味と香り、乳酸、中後半から野性味有る酸、辛味、わさびや薬味的な感覚、乳製品、ミルクキャラメル、みかん、草の香り
液体に粘性があるような余韻、しみじみ感、沁みるや伸びるでもなく、表面張力的に液体が口内にとどまって持続している感じ。常温は柔らかさの中にかなりいろんな味わいがあって面白く旨いと思う。
いままでの縁起のように、どこかにあなたにとって最高のバランスが存在すると思います。普通なら常温、冷も燗はプロ向けでどこまででもいいポイントを探せると思います。分かる人には相当に面白い酒です
[無窮天穏]
山陰吟醸造り×突きハゼ三日麹×無添加 生もと山廃造り
無窮天穏はこの3つの要素をかけ合わせた天穏の新ブランドです。
・山陰吟醸の清らかさ
・突きハゼ3日麹の奥深い旨味と余韻
・無添加生もとの多様な乳酸菌と酵母と高アルコール耐性
この3点が合わさった酒に無窮天穏の名をつけています。
製造難度が高いこと、生もとで35日、醪で35日以上となるため製造日数は一般的な速醸の2倍ほど。
また粕歩合も50%を超えるため、大量に生産することが難しい状況です。
このように無窮天穏は手間と時間と技術を要する酒造りで、私たちの想いと技術と時間が祈りとなり、無窮天穏に注がれています。
この私たちの酒造りの集大成である無窮天穏が、御神酒に最も近い形なのではないかと考えます。
[無窮天穏の味わい]
米、水、人、酵母、乳酸菌、麹
風土、伝統、文化、継承
神、自然、ご先祖様
日本酒はこれらの生命の痕跡(アミノ酸)を一つの液体に溶け込ませたものです。
これほどまで清らかに生命の痕跡を残すお酒は世界にも類を見ません。
無窮天穏はこれらの生命の営みを純粋に伝えてくれるお酒です。
出雲の米と水、突きハゼ三日麹、無添加の生もと造りこれらを出雲杜氏の山陰吟醸造りが一つにまとめ上げ完全無濾過で製品化します。
清らかに舌先を流れる感覚。
口の中で広がる米と麹の香りと旨味、吟味、乳酸味、酵母の酸味、程よい苦味と渋み。
体に浸透していくような穏やかで長い余韻。
多くの生命の痕跡、アミノ酸が他の生命を感じさせ、孤独ではない安心を感じさせます。
そうなれば穏やかな心と時間が訪れ、酒も料理も、人も音も器も空間も全てが一体となるはずです。
無窮天穏は一瞬の驚きや美味しさではなく、その人の時間と空間に作用し、天のように穏やかな時間を提供することが出来るのではないかと思います。
商品詳細
■原材料 | 米・米麹 |
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vintage | R4 |
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