無窮天穏 天頂 てっぺん 生酛純米大吟醸原酒 山田錦40 BYR5 720ml
販売価格: 5,000円(税別)
(税込: 5,500円)
杜氏より
R5BYの天頂は乳酸菌と7号酵母の添加した高温生もとスタイルです。現在の齋香と同様に順調に進み無事に発酵しました。
とても色んな要素が硬派に存在しており、個人的にとても好きな酒になりました。香味も構成もシンプルかつ複雑なので、こちらから香味を探っていけるし、変化も大きいのでとてもおもしろいです。
そしてベースが精米40%原酒で液体が澄んでいるので、三日麹の旨味が放射線のように突き抜ける感じがしてとてもエモい。熊肉やスッポンを食べたときのような感じがしてとても麹のアミノ酸力に影響される感じがします。ゆっくり時間をかけて飲んでみて下さい。
ノーズ:バニラ、硬水の匂い、エステル、柑橘の酸、奥に麹の甘いで時間が立つととても強くなる
テイスティング:きれい、やわらか、みずみずしい、白ブドウ、りんごの芯、ほのかな含香り、きめ細かい甘味、麹の青い香り、水の香り、アルコール、オイリー、強さ、硬さ、乳酸、渋み、仏壇の匂い。少し時間を置くと強い放射的な麹の旨味と柔らかな乳酸で包まれる。
最初に思ったのはスコッチモルトのグレンファークラスに似ている。入りの質感はきれいで柔らかく香りは硬いりんご系の香りに硬質でフィニッシュで時間が立つと旨味が上がる。アルコールや草木系の香りもあって味の構成が気高い。
キャッチーではないが品格ある硬派な香味と構成でいい酒です。当然、時間経過で上がるのでのびしろもOK。舌先の当たりも良いので硬派でも誰でも飲めると思います。
山陰吟醸と精米歩合の関係についてご説明します。
山陰吟醸造りは、米の外側を限定汲水の枯らしと乾燥蒸気で硬化させ、米の内側にある心白部分に間接的に火を入れて蒸し上げた外硬内軟の蒸米で麹と醪(掛米)を造る醸造法です。
米1粒の断面に外側と内側の世界をつくることで、米がコウジカビに侵される時間、醪で米が水に触れて溶けるまでの時間をコントロールし、その時間の配分によって糖とアルコールを操り、酵母の増殖、死滅の決定権を握ることができます。
このように山陰吟醸ではゆっくり麹が生えて突きハゼになる、ゆっくり米と麹が溶けて超長期低温発酵になることが重要です。この過程(時間)が清らかで深い味わいに繋がります。
もし精米で削りすぎて心白だけで構成された原料米になってしまったら、米が平均的に柔らかく、ゆったりとした麹の成長の経過が取れなくなり、醪では米が早溶けして平坦な普通酒になってしまいます。
現代では特殊な酵母と種麹を使えば香りと甘さでそれも解決できますが、私はやはり道具に頼る吟醸ではなく、酒造りの醸造法に準じた吟醸造りをしていきたいので、このようなタイプの吟醸酒が受け入れられると良いなと思います。
「天穏(てんおん)」
醸造元の板倉酒造は明治4年の創業。 天穏という酒名は大正5年に当家宗門である日蓮宗本山要法寺管主坂本御前より仏典の無窮天穏という言葉から命名されました。 無窮天穏とは、天が穏やかであれば窮する(困る)ことは無い、世界とその未来が平和であることを願う言葉です。
出雲の御神酒
日本酒は自然や神、ご先祖様からの授かりものであるお米に対して、豊穣と感謝の祈りを捧げるために造られるものです。人々の祈りが込められたそのお酒は「御神酒(おみき)」と呼ばれ日本人が自然や神に対して捧げる最上の御供物とされてきました。私たちは御神酒こそが天穏・無窮天穏の目指す姿であると考えます。天穏・無窮天穏は、清らかで優しい穏やかな酒質を追求し、飲む人の心を穏やかにするような御神酒を造りたいと思います。私たち日本人の大切な行事において、その土地の風土と歴史が注がれた出雲の御神酒、天穏をお使いいただければと思います。
商品詳細
■原材料 | 米・米麹 |
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■精米歩合 | 40 |
■アルコール度数 | 16 |
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